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豊田刀剣研磨所、柳生心眼流
・和紙や布で拭う時に凸凹を手に感じて気持ちが悪い。
・平肉が無い、下の方に肉が付いて蛤刃になる。
・平と鋩子に肉が無い、又は有りすぎる。
・表と裏の肉置きが違う。
・鎬筋が立たず丸みが有る。
・鎬地に丸みが有る、幅にムラが有る。
・棟の庵の角度違い、幅の違い。
・良く見ると砥石目が有る、ヒケ傷が有る。
以上は下地研ぎの不備で依頼を受ける殆んどの刀身に有ります。
・無地鉄の様にべっとりして鍛え目や粒子がわからない。
・拭いの黒い筋が有る。
・鋩子に砥石の筋が見える。
以上は仕上げ研ぎの不備です。
まだまだ挙げれば限が有りませんのでこのあたりでやめて、良い研磨を考えてみます。
・時代や作者の特徴を捉えていること。
・鞘を払う時の感触や切れ味など機能に優れていること。
・品位高く力がある。
・地鉄に潤いがあり、よく澄んでいる。
・刃取りが丁寧で地との際がふわりとしている。
・全体の形に乱れが無い。
時には妥協が必要で完璧でないのは人と同じです。
雲智明集より
「ゆるしがたきは刃切・棟切 研にてかくせしものあり 心を用べし 疵をかくせしは其所
他より研あしく見ゆ しなへ棟より鎬へまはりしは 棟を削りて取るほどならば取て用べし
刃のしなへ表裏通りし くだけ 物打の刃がらみ 染
ゆるすべきは地・鎬のしなへ 菖蒲折れ 中程より下の染・刃がらみ 建武前の備前物には
必染あり 所によりて許さざれば十に八九は用ふるに堪るものなかるべし 古き備前ものは
帽子のやはらかきも許し来れり ふくれ・烏口目ざわりなれどもゆるすべし 切込は形と所
によりて用捨あり 荒割は疵にあらず 必ずあるべきものにて 疵ひとつもなきはいと得が
たし」
点線の部分が凹みやすいです。
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