柳生心眼流に入門したばかりの頃、知った話です。
諸国を廻り武者修行した竹内久勝(竹内流)は最後に宇喜多忠家と勝負することにした。
対座した久勝と忠家は酒と料理を前に楽しく談笑していた。
突然久勝が腹が痛いと訴えた、心配して薬をさしだす忠家のスキを逃さず当身を入れ
縄で縛り上げた。
気が付いた忠家は暴れて縄を解こうとした。
その時、久勝が、一度死んだものが動くな!と制した。
現代の人間なら、久勝は卑怯だと考えるかもしれませんね。
しかし忠家は感心し、久勝の弟子になったそうです。
古武道を創始した頃の武士はこの様なメンタルだったのでしょう。
私たちが演武する際の先生の注意点は、「隙の無い態を見せろ」でした。
これが一番大事なんだと、心がけています。
見栄えは二の次です。
Comments